リテーナー(保定装置)
 装置の目的
・リテーナーはマルチブラケットによる治療を行って、歯並びと咬み合わせを整えた後に、これを安定化させるための装置です。他の装置は歯やあごを移動するための装置ですが、この装置は歯を動かさないようにするものです。歯の移動は歯の周囲の骨が溶けたり、新しくできたりして起こります。このため、歯の移動が終了した後も歯の根の周囲の骨はしっかり詰まっているわけではなく不安定な状態です。また、歯とハグキを結ぶ繊維の形は容易には変わらず、新しい歯の位置から元の位置に引き戻す力を歯に加えています。従って、リテーナーの目的は、歯の周囲の骨がしっかりと締まって、歯と接続しているハグキの繊維の形が新しい歯の位置になじむまで、しばらくの間歯を押さえて「あともどり」を防ぐことです。
 装置の仕組みと使用方法
・リテーナーは外側の歯に沿ったハリガネ(唇側誘導線)と歯の裏側にピッタリと沿っている合成樹脂(レジン)性のプレートからできています。移動が終わった歯をその位置に軽くキープし、一本一本の歯のある程度自由な揺れを許容しながら、新しい歯の位置を個々の生体機能となじませて、最終的には新しい歯の位置でしっかりと機能(咬むことができる)するようにするための装置です。
・リテーナーは取りはずす事ができます。しかし、マルチブラケット装置をはずして約1年間の間は、移動した歯が安定しておらず、非常にあと戻りしやすい状態になっています。このため、この期間中は歯をみがく時を除いて、食事中も装着しておかなくてはなりません。もし、装着するのを忘れると、その間に歯が移動してリテーナーを入れようとしても、入らなくなったり、大変痛かったりします。油断しないでしっかりと装着してください。
・リテーナーは歯を移動する器具ではないので、装着しても痛みはありません。もし、歯茎などが痛い場合はガマンする必要はありませんので調整に来院してください。内側のレジンを少し削るだけで、ほとんどの場合痛くなくなります。
・約1年間この装置を使用して歯の位置が落